今回はトイレに関する転倒予防についてです。
対策のポイントは、
- 出入り口の敷居の段差解消
- 濡れても滑りにくい床材の使用
- 立ち座り、移動、方向転換、姿勢の安定を保持するための手すり設置
- 便座の高さ調整:補高便座の使用など
トイレの場所自体の対策は上記のような内容になりますが、
注意しなければならないのが、夜間の寝室(過去記事:寝室の転倒予防)〜トイレまでの移動です。
寝起きはふらつきやすかったり、高齢になると視力が低下するため夜間照明などの設置が大切です。
明るさの変化に対応する能力(明暗順応)は60歳以降低下するとも言われているため、トイレ移動までの動線の明るさを一定に保つ工夫も必要かもしれません。また、これまでの繰り返しになりますが、動線の整理整頓(過去記事:まずは自宅のチェック・整理整頓)が重要です。
当院では入院リハビリテーションを行っている患者様が必要な場合、ご自宅に帰られる前に理学療法士が訪問を行う『退院前訪問指導』を行っています。手すり取り付け位置、段差解消の必要性、動作・介助方法の提案など、ご自宅で生活するために必要なことを一緒に考えさせていただきます。